カウント系関数の違いと使い分け(COUNT, COUNTA, COUNTIF, COUNTIFS)
そのときに活躍するのが カウント系関数です。
でも、COUNTとCOUNTA、COUNTIFとCOUNTIFSはどう違うのか?と迷う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、カウント系関数4種類の使い方・違い・選び方を、実例付きでわかりやすく解説します。
カウント系関数とは?
「データの数を数える関数」は集計やチェックに不可欠です。
主に使われるのは次の4つの関数です:
- COUNT:数値が入力されているセルの数を数える
- COUNTA:空白でないすべてのセルを数える
- COUNTIF:特定の条件に合うセルの数を数える
- COUNTIFS:複数の条件に合うセルを数える
どれも「数える」関数ですが、数える対象や条件の設定方法が異なります。
COUNTとCOUNTAの違い
COUNT関数(数値だけをカウント)
=COUNT(A1:A5)
この関数は、A1〜A5の範囲内で数値が入力されているセルの数だけを数えます。文字列や空白は無視されます。
COUNTA関数(空白以外をカウント)
=COUNTA(A1:A5)
こちらは、空白以外のすべてのセル(文字列・数値・エラーなど)をカウントします。
セル | 値 |
---|---|
A1 | 10 |
A2 | りんご |
A3 | (空白) |
A4 | 20 |
A5 | バナナ |
この例では:
-
=COUNT(A1:A5)
→ 2(数値:A1, A4)
-
=COUNTA(A1:A5)
→ 4(空白以外のすべて)
COUNTIF関数:条件付きでカウント
COUNTIF関数は、1つの条件に合うセルの数を数えます。
=COUNTIF(A2:A10, ">=80")
これは「A2〜A10の中で、80以上の値を持つセルの数」をカウントします。
他の例:
-
=COUNTIF(B2:B10, "りんご")
→ 「りんご」と書かれたセルの数
-
=COUNTIF(C2:C10, "<>")
→ 空白でないセルの数
COUNTIFS関数:複数条件でカウント
COUNTIFS関数は、2つ以上の条件を同時に満たすセルの数をカウントできます。
=COUNTIFS(A2:A10, "営業", B2:B10, ">=100000")
これは、「A列が『営業』かつB列が10万円以上のセルの数」をカウントします。
条件は交差する行に適用されるため、実務では絞り込み集計に非常に便利です。
カウント系関数の目的別での使い分け
やりたいこと | おすすめ関数 | 理由 |
---|---|---|
数値だけをカウントしたい | COUNT | 文字列や空白を除いて数えられる |
空欄でないセルを数えたい | COUNTA | 文字列や数値をすべて含む |
特定の条件に合うセル数 | COUNTIF | 条件を1つ指定して数えられる |
複数条件を同時に満たす数 | COUNTIFS | 条件を複数指定できる |
カウント系関数のよくある間違いと注意点
- COUNTで文字列を数えようとする → 数えられない
- COUNTAは空白セルも「空文字列(””)」ならカウントされる
- COUNTIFSの条件範囲の行数がずれているとエラー
特に空欄の扱いや、文字列と数値の混在に注意しましょう。
カウント系関数を使い分けて正確な集計を
カウント系関数は、見た目は似ていてもカウントの対象や条件の扱いが異なります。
状況に応じて正しく使い分けることで、集計の精度と効率が大きく向上します。
以下のように覚えておくと便利です:
- COUNT:数値のみ
- COUNTA:空白以外
- COUNTIF:条件1つ
- COUNTIFS:条件複数
数える対象・条件・目的に応じて、最適な関数を選びましょう。