スプレッドシート関数の基本と活用術|業務効率化に必須の関数一覧と使い方
【はじめに】関数を使いこなせば業務効率が劇的に変わる
Google スプレッドシートは、Excelと同様に業務の中で非常に多く使われている表計算ツールです。中でも「関数」は、複雑な計算やデータ処理を瞬時に行える強力な機能であり、正しく使えば日々の作業を大幅に効率化できます。
この記事では、スプレッドシートにおける関数の基本的な使い方から、業務で頻出する便利な関数、さらに応用的な使い方までを解説。初心者にもわかりやすく、かつ実務に即した情報を提供します。
【基本】スプレッドシート関数の書式とルール
関数の基本的な記述形式は以下のとおりです。
=関数名(引数1, 引数2, ...)
関数名や引数はすべて半角英数字で入力します。入力ミスを防ぐためにも、関数を手入力する場合はオートコンプリート機能を活用しましょう。
よく使われる関数カテゴリ
- 算術系関数:SUM、AVERAGE、ROUND など
- 条件分岐系関数:IF、IFS、SWITCH など
- 検索・参照系関数:VLOOKUP、INDEX、MATCH、FILTER など
- 文字列操作関数:LEFT、RIGHT、MID、LEN、SPLIT など
- 日付・時刻系関数:TODAY、NOW、DATEDIF、TEXT など
【基礎編】業務で使える基本関数
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SUM:数値の合計を求める
=SUM(A1:A10)
使いどころ: 売上合計、費用合計など、一定範囲の数値を合計したい時。
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AVERAGE:平均値を計算する
=AVERAGE(B2:B12)
使いどころ: 顧客満足度アンケートの平均点や、業績評価の平均など。
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IF:条件に応じて処理を分岐する
=IF(C2>=70, "合格", "不合格")
使いどころ: 合否判定、目標達成フラグの表示など、判断基準を明確にしたい時。
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COUNTIF:条件に合致するセルの数をカウント
=COUNTIF(D2:D20, ">5000")
使いどころ: 高額取引の件数カウント、特定キーワードの出現数確認など。
【応用編】業務効率を格段にアップさせる関数
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VLOOKUP:指定条件に一致するデータを検索
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])
例:
=VLOOKUP("商品A", A2:C10, 2, FALSE)
使いどころ: 商品コードから価格や在庫数を検索する、社員IDから氏名を自動取得するなど。
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FILTER:条件に一致するデータのみを抽出
=FILTER(A2:B20, B2:B20="東京")
使いどころ: 地域別の顧客一覧を抽出、条件付きレポート作成など。
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TEXT:日付や数値の形式を指定して表示
=TEXT(TODAY(), "yyyy年mm月dd日")
使いどころ: レポートの提出日表示、請求書の日付フォーマット調整など。
【実用Tips】関数を使いこなすためのポイント
- 関数のネスト: IF関数の中にANDやORを入れるなど、複数関数を組み合わせることでより複雑な処理が可能になります。
- 名前付き範囲の活用: データ範囲に名前を付けておくことで、関数の可読性が向上し、管理が楽になります。
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エラー処理: IFERROR()関数を使えば、エラー発生時に任意のメッセージを表示させることができます。
=IFERROR(VLOOKUP(...), "データが見つかりません")
【まとめ】関数を活用して日々の業務をスマートに
スプレッドシートの関数は、慣れるまで少し難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば誰でも扱えるようになります。
特にビジネスシーンにおいては、関数を駆使することで日常業務の精度とスピードが格段に向上します。
まずは、SUM・AVERAGE・IFなどの基本関数からスタートし、VLOOKUPやFILTERといった応用関数へとステップアップしていきましょう。